スペシャル

『有頂天家族2』 成功祈願
<下鴨神社 糺の森たぬきの集い>
レポート

下鴨神社に集まった大勢の毛玉たち!
森羅万象これエンターテインメント!!

2017年1月12日、世界遺産である下鴨神社(賀茂御祖神社)境内において、TVアニメ『有頂天家族2』成功祈願 <下鴨神社 糺の森たぬきの集い>が開催されました。このイベントは『有頂天家族2』の成功祈願と、作品に関する新しい情報のお披露目を行うもので、下鴨神社としては初のアニメーション関連の催し物となりました。

当日は天気に恵まれ、楼門から真っ直ぐ進んだところにある舞殿前には開始を待ちわびたファンが集結。「糺の森のたぬき」となるべく配布された「モフモフたぬきポンチョ」を着込み、早くも準備万端という面持ちでした。

開演の11時になると、司会を務めるアナウンサーの三崎智子さんが登壇。そして本日のゲストである下鴨矢三郎役の櫻井孝宏さん、弁天役の能登麻美子さん、『有頂天家族』の原作者である森見登美彦さん、TVアニメ『有頂天家族』シリーズの吉原正行監督、プロデューサーでもありP.A.WORKS代表の堀川憲司さんの名前が呼ばれ、男性陣は羽織袴、能登さんは藤色の着物姿で用意された花道に登場。「糺の森のたぬき」たちの大きな拍手と共に舞殿に進みました。

舞殿に登壇したゲストの皆さんは、来場してくださったファンの方、そして新年を迎えたということで、

「皆さん(たぬき)の姿、本当に壮観です(笑)。今日はとても貴重な体験ができると思いますのでよろしくお願いします」(櫻井さん)

「下鴨神社という特別な場所で『有頂天家族2』のイベントができることを大変嬉しく思います」(能登さん)

「たぬきが集まるとこういう風になるんだなと、大変面白く見させていただいています(笑)」(森見さん)

「この情景は森見先生の作品にピッタリですよね(笑)。第二期も頑張って作っていますので、ぜひ楽しみにしていてください」(吉原監督)

「今日は緊張するかなと思ったのですが、舞台に上がって皆さんのうごうごした姿を見てリラックスできました。最後までよろしくお願いします」(堀川さん)

と挨拶。『有頂天家族』シリーズの舞台である下鴨神社でのイベントということもあり、それぞれのコメントからは意気込みが感じられつつ、集まった毛玉たちの姿を見たゲストの皆さんからは笑顔が溢れていました。

と、ここで三崎さんからスペシャルゲストのアナウンスが! なんと『有頂天家族2』の新キャラクターである二代目役のキャスト発表がありました。その方とは……間島淳司さんでした!!

名前が呼ばれると、二代目を思わせる白いタキシードに身を包んだ間島さんが花道に登場。大きな拍手、歓声と共に迎えられちょっと照れくさそうにも見えました。登壇した間島さんは「(白いタキシードは)一人結婚式みたいですね。二度と着る機会はないかもしれないので着られてよかったです(笑)」と挨拶。また間島さん演じる二代目というキャラクターについては、「大天狗である赤玉先生の息子で大昔、赤玉先生と大喧嘩して京都を離れてイギリスに行っていました。それがようやく日本に帰ってきたんです」(森見さん)と説明がありました。

役者が揃ったところで早速『有頂天家族2』成功祈願のご祈祷に。舞殿に上がられた神主さんの進行の元、ゲスト、そして集まったファンの皆さんも一緒に祈祷を受けました。本日はたぬきの集いということで下鴨神社さんから特別にご快諾いただき、たぬき顔のフードを被ったままでご祈祷は進み、「面白きことは良きことなり」「毛玉の皆様」とファンにはニヤリとする言葉も散りばめられていました。

無事に成功祈願が終わったあとは、『有頂天家族2』新情報の発表に。本日初公開となるメインビジュアル、夷川呉一郎や南禅寺玉瀾、天満屋の新キャラクターたちが登場するPV第一弾がお披露目されました。

PV第一弾について「やっぱり二代目はすごくインパクトがありますよね。今日の衣装もそうですけど(笑)。第一期に負けず劣らずの面白さで毎回収録を楽しんでいます」(櫻井さん)、「波乱が満載の第二期という気がします。その中でもやっぱり二代目の存在感がすごいですよね」(能登さん)とコメント。それに対して二代目役の間島さんからは、「彼が第二期の中でキーになっていると思うので、緊張感を持って演じています。アフレコ現場でも緊張感を保つために、なるべく皆さんの楽しそうな輪に入らないようにしているんです」と収録時のエピソードを聞くことができました。

また新キャラクターたちについては「呉一郎は金閣と銀閣のお兄さん。玉瀾は南禅寺の森に住んでいるたぬきで、下鴨家にとって非常に大切な存在です。天満屋は矢三郎も翻弄される幻術師で、人に幻を見せて面白がっている変なおじさんですね」(森見さん)と説明がありました。これには放送を楽しみにしている「糺の森のたぬき」たちも、真剣に聞き入っていました。

また『有頂天家族2』の新情報として、初公開となるオープニング、エンディングアーティストの発表も行われました! オープニングは『有頂天家族』のオープニング曲<有頂天人生>を歌われたmilktubさん。エンディングはエンディング曲<ケセラセラ>を歌われたfhánaさんに決定!! また曲タイトルも同時に発表され、オープニング曲は<成るがまま騒ぐまま>、エンディング曲は<ムーンリバー>となりました。

会場にはそれぞれからビデオレターが届いており「プレッシャーもありましたが、いつも通り元気よく、楽し気に、そして騒がしく仕上げました」(milktubさん)、「<ケセラセラ>は私たちのデビューシングルだったので、『有頂天家族』はとても大切な作品。新曲も楽しみにしていてください」(fhánaさん)というメッセージが寄せられていました。前作同様『有頂天家族』の世界を彩る素敵な主題歌になることでしょう。

これでイベントもひと段落かと思いきや、三崎さんから「作品にまつわる重大発表があります」とアナウンスがあり、門川大作京都市長の名前が呼ばれました。

大きくどよめく会場。そして花道から舞殿に登壇した門川市長から発表されたのは、なんと『有頂天家族』が「京都特別親善大使」に任命されたという驚きの内容でした! これにはイベントを訪れたファンから大きな拍手と歓声があがり、「作品にとって非常に大きなことで、第二期の弾みになると思います」(櫻井さん)と祝福の言葉が寄せられました。

さらにこの場で親善大使の任命式を行うことが告げられ、門川市長から堀川 さんにたぬきの顔を模った任命証と「京都特別親善大使」のタスキを授与。たぬきの形の任命証には会場から笑いも起こっていました。

「京都特別親善大使」任命について門川市長は「『有頂天家族』では下鴨神社をはじめ京都の魅力を存分に演出していただきました。またそれを日本は元より世界に発信していただいて本当に感謝しています。第二期も大成功することを期待しています。そして森見さん、第三部を楽しみにしています!」とコメントし、会場からは大きな拍手が贈られました。そして舞台には大きな酒樽が二つ運ばれ、成功祈願、「京都特別親善大使」就任を記念して鏡開きが行われることに。三崎さんが古都・京都にかけて「おもしろき古都は~」とコールすると、ゲストの皆さんと会場から「良きことなり!」とレスポンスがあり、用意された酒樽に木槌が打ち込まれて無事に鏡が開かれました。

京都特別親善大使任命式、鏡開きが終わり門川市長がご退場された後、舞台上は作品についてのクロストークに。新キャラクター二代目については、「実は二代目役はオーディションではなくご指名をいただいたんです」(間島さん)、「二代目という役はとても難しいと思います。間島さんには演技力を期待してお願いしました」(吉原監督)、「原作を書くときにはあまり声は意識していません。僕も二代目の声が馴染んでくるのはこれからですね」(森見さん)というエピソードが披露され、どんどんハードルがあがる二代目について間島さんは「怖えッス!」とコメント。これには会場も沸いていました。

また「第一期のような安定したクオリティで『有頂天家族』の世界観を描くことは間違いないです。スペクタクルなシーンを吉原監督がどう表現してくれるか、僕も楽しみにしています」(堀川さん)、「どこまで言っていいのか分かりませんが、二代目と弁天の掛け合いは大変なことになっています(笑)。青い炎が燃え上がっているような感じですので、ぜひ楽しみにしていてください」(能登さん)というコメントもあり、放映が楽しみになりました。

そして最後に、

「京都特別親善大使に選ばれたことも嬉しいのですが、第二期が作られ、それを演じられることが僕らにとって一番素敵なこと。まさに今有頂天な気分です。ぜひ放映を楽しみにしていてください」(櫻井さん)

「今、櫻井さんもおっしゃられましたが、続編に携われることが本当に嬉しいです。また皆さんと下鴨神社で成功祈願ができたことも本当に喜ばしいこと。第二期も、ひとりでも多くの方に見ていただきたい、感じていただきたい素晴らしい作品になると思いますので楽しみにしていてください」(能登さん)

「自分のキャスト発表を含めいろいろな記念すべきことがあり、本当にとんでもない作品に参加しているんだなと感じています。作品は『有頂天家族』というタイトルですが、自分は有頂天にならずしっかりと役作りをしていきたいと思っています」(間島さん)

「今は多くの方にアニメが注目されています。『有頂天家族』は京都特別親善大使になったことも含めて、様々な方々に愛される作品だと思っていますので、第二期も多くの方に見ていただきたいです。また僕も原作が大好き。第三部が完成したら、『有頂天家族3』を作らせていただけるように、まずは『有頂天家族2』を成功させたいと思います」(堀川さん)

「森見さんはもう第三部の話が出ていますけれども、こういうイベントでしゃべる機会があると、全員がプレッシャーをかけあってしまうんですよね(笑)。原作の第二部は第一部を上回るくらい面白い本になっていたので、プレッシャーを感じながら今作業をしています。作品的には第一期の流れを継承しつつ、少しずつ新しいことを加えていければなと僕の中では思っていますので、ぜひ楽しみにしていてください」(吉原監督)

「今まで誰も僕に第三部のことは言わなかったのに、まさか門川市長から突っ込まれるとは思わなかったです(笑)。『有頂天家族』を書き始めたころは下鴨神社の近くに住んでいて、散歩をしながら<たぬきがここら辺に住んでいたら面白いな>と考えていました。そこからまさかこんなイベントに参加できるとは、人生というのは不思議なものだなと思います。僕はあまり吉原監督にプレッシャーをかけることはせずに(笑)、皆さんと同じで春からの放送を楽しみにしています」(森見さん)

と挨拶があり、舞殿でのイベントは終了に。

この後は、ゲストの方と糺の森のたぬきの皆さんで「御手洗池」に移動しての記念撮影や記念品の配布、鏡開きの日本酒が振舞われるなどが行われました。

記念品はイベント開始前に配られた「モフモフたぬきポンチョ」(GSクラフト)をはじめ、「武家羊羹」(京都一夢庵)、「有頂天家族2 オリジナルコースター」(ケイウノ)、「下鴨さんぽりっぷくりーむ 下鴨祖母オススメみんとの香り」(京都しゃぼんや)、「ぐい吞」(晋六窯)、「akadama ホットワイン(白)250ml」(サントリーワインインターナショナル)、「ポストカード」(バンダイビジュアル)と豪華なラインナップ。鏡開きの日本酒を記念品の「ぐい吞」で楽しむ方や、グループで「モフモフたぬきポンチョ」を着て写真を撮る方たちなど、それぞれがイベントを楽しんでおり、終始和やかな雰囲気で『有頂天家族2』成功祈願 <下鴨神社 糺の森たぬきの集い>は幕を閉じました。